日本列島暮しのたより 高知県日高村 安岡千春 2025.6.21 何もない贅沢な時間について 6月のはじめ、私はとっても贅沢な時間を体験しました。 私の話で申し訳ないのですが 話の始まりは 4月の…
日本列島暮しのたより 高知県日高村 安岡千春 2025.6.21
何もない贅沢な時間について
6月のはじめ、私はとっても贅沢な時間を体験しました。
私の話で申し訳ないのですが
話の始まりは 4月の終わりごろに8番目の孫の1歳の誕生祝を兵庫県の嫁の実家近くで行いたいと次男から申し出がありました。
「それも良いよね!プチ旅行で母も喜ぶだろう」
と話をしてから計画を練ってくれていたようです。
5月、6月にまたがった土日。
兵庫県は、まだ熱くなく過ごしやすい気候でした。
息子に連れられ泊まるホテルも日程も知らないままプランの詳しい説明もなかったのですが、不安もなく出かけました。
母は、私に「何処で泊まるか聞いたかえ?」
「何時に出るろう?」「どんな予定になっちゅうろう?」
と不安を訴えましたが
「言うとおりについていったら行きつくろう」といいながら車に乗りました。
息子は、母を気遣い休憩を多くとったり、食事場所を選ばしてくれたり優しい一面を見ることが出来幸せだなとおもいました。
ホテルに着くと嫁の姉夫婦が迎えてくれ歓迎ムードでご挨拶
昔ながらの大きな観光ホテルでしたが周りには何もなく自然の中にたたずみ、コンビニも併設していないし、山の中に散歩道があり、ドックランやペットと泊まれる建屋もありました。
そのホテルの予約してくれた部屋は本館を通りはなれの隠れ家で、小学生以下はたとえ家族であっても入れない決まり。息子は興味津々で嫁と孫をフロント広場に残しついてきました。
はなれ専用のフロントがありウエルカムドリンクを頂き、部屋の階には共有のゆったい出来るスペースにレコードやオセロなどのゲームもあり、部屋に入るとアロマのいい香りにゆったりした音楽が流れテラスと露天風呂があって風が心地よい空間でした
「誕生会の時間になると迎えに来るからゆっくりしてね」と言われ一休みして散歩にでかけました。
お姉さんたちには、「ここには何もなくてごめんなさい」と言われたのですが
散歩道を行くと まだ山つつじが咲いていたり、野イチゴがなっていたり、高知では見かけないシカに注意の看板が有ったり、何より山の木々をゆらして吹く風の心地よいこと
山の木々の葉がかなでる風の音は 日高村と何も変わらないけどなんでこんなに穏やかになるのか。
来る前の情報が無かったのでやっとホテルの名前を検索してみたら部屋数も少なくそれぞれのお部屋に工夫がされていました。
テラスに出ると山に吹きあがる風にどこかで草刈りしているのか草の香りが混じり風で揺れる木々の葉の音と小鳥の鳴き声しかない時間 何もないという 贅沢をこんなに感じたことはないとおもいます。
夜にはお誕生会が始まり 高知ではあまり見ることのない「タイの塩釜」を木槌でこんこん割って喜ぶ孫の姿にほほえましい空気、美味しいごちそうや話に花が咲きあっという間に時間が過ぎていきました。
「明日は、どちらに行かれる予定ですか?」とあちらのお父さんに聞かれましたが
「行くところについていきます。」と答え
「ここらには何もないから?書写山くらいかな?ロープ―エーで上るのが珍しい」と笑っていました。
明日は、どこに行くのかなと思いながら部屋の露天風呂に入りテラスで風を感じながらウトウトする。
次の日は 書写山にいきました。「何もない」と言っていたお父さんは上ったことがないかもと嫁が話してくれたのですが、すごい!!の一言では収まらないロケーション、「ラストさむらい」のロケ地でもありトム・クルーズが座った場所に行けたことに感激(笑)
「お父さんに 何もないことない!」と言いたくなったことでした。
なんだか 今日のお話しは私の日記のようになりましたが
毎日 毎日時間と予定に追われ終わらない仕事を明日に持ち越し「明日こそ」と内容をメモしてパソコンに貼る(笑)
そんな時間から一転何もない誰かに身を任せる事の贅沢を皆さんにもお伝えしたかったです。
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