2017.04.13
わのわの始まり

【ラジオ放送のアーカイブより】

ラジオ深夜便 2017年4月13日  高知県 安岡 千春

今年の桜は2週間ほど遅く咲始め急に暑かったり寒かったりで満開の木もあればまだ つぼみの木もあり、いつもと違う春となっている高知県日高村です。 まずは自己紹介からです。

私は、高知県日高村に生まれ育ち 日高村で結婚、子育て、介護と日高村で住み続けて半世紀、日高村が大好きです。 その日高村には、日本一美しい水質の「清流仁淀川」が流れるのどかな村です。

私の家は、その仁淀川に走り下りられる所にあり、川の四季折々の恵みを食し育ちました。 今は、そこから少し離れた川沿いで家族は13人一つ屋根の下で暮らしています。 日高村は、高知市内からは16kmと言う立地にあり、人口5,160人の小さい村、なのにJRの駅が3個あるので市内に通勤している人も多いです。まぁ、村の中に大きな企業も無いので昼間は村外にみんな出てしまいます。だから、昼間村に残るのは、子育て中の方、高齢者、障害者等です。

その、昼間地域にいる人達で何か出来ることはないかと集まり話し合い立ち上がったのが、私の仕事場「NPO法人日高わのわ会」です。 「日高わのわ会」は、漢字で“日高”、ひらがなで“わのわ会”と書きます。この意味は?と皆さんに聞かれます。「人の輪、話の話、平和の和」が広がり大きな「わ」になるようにと願ってみんなで考えた名前です。ですから、話の話が広がりいつも笑い声の絶えない活動となり、働く人の輪が広がり、毎日忙しい中にも平和な充実した時間が流れています。でも言い慣れるまで、聴き慣れるまで少し時間がかかりました。

色々と事情のある人達が集っているので、就労の体系も一般とは違っていて、「出来る人が、出来る時間に、出来ることを」を私たちの就労としています。 最初は、10人の子育て中のお母さんが集まり、週1回喫茶をひらいたり、高齢者のサポート隊を引き受けたりと行政と協働で活動が始まりました。その後NPO法人化、「対等な福祉」を目指し“就労と福祉”の二つの輪で5年ほど活動すると働く人も40人位になり組織編制を行い今は五つの部に分かれ5人の部長が部を取りまとめ働きづらい人達の働く場を作っています。 誰でも、ありがとうが貰えると嬉しいしモチベーションも上がってやりがいや生きがいにつながっていきます。

誰もが充実した生活を日高村で送れるために私たちは、「年をとっても障害をもってもその人らしく暮らせる日高村」を目指して、地域の困りごとを解決するコミュニティービジネスの開発と展開を行っています。 子供を連れて仕事に来れる、オッパイ飲ませる時間を取れる、子育て中のお母さんばかりなので理解があり、子どもの参観日、水疱瘡、インフルエンザ等休みがとりやす環境です。そんな誰でもが助け合える平等な社会を作りたくて始めた。わのわ会です。

何を仕事にしているか? 喫茶3店舗経営、高齢者の配食サービス、役場や企業への宅配弁当、子どもと一緒にはたけクラブ、買い物サービス事業、ホームヘルプサービス、軽度生活支援事業・チャイルドルーム・トマトソース製造販売・障害者就労支援継続支援事業、障害者のグループホーム、障害者・児日中一時事業、障害者相談支援事業、トマトハウス農家の手伝い等地域になくては困るサービスだけど企業が手を出せないニッチなサービスを地域に昼間残っている人達でコミュニティービジネスに変え活動しています。

そんなことを続けて13年子どもたちも大きくなって手がかからなくなった分お母さんの働く時間が長くなり正職員になった人数が今では、15人。そしてパート9人 アルバイト15人 事業所利用の障害者15人 合計54人の大所帯となりました。みんなが笑顔で仕事が出来る。そんな環境をみんなの力で作っていくためにも、人 物 金を繋いでいきます。

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