2018.12.17
世界一薄い和紙「土佐典具帖紙」

【ラジオ放送のアーカイブより】

ラジオ深夜便 2018年12月17日 高知県 安岡 千春

12月も中旬やっと師走らしい寒さになってきました。今日は、日高村にある世界一薄い和紙のお話しをしたいと思います。

土佐和紙の歴史は、手すき和紙から機械抄き紙に至るまで1000年以上!

朝廷に献上した記録があったり「土佐七色紙」は徳川幕府への献上品となり、幕府や藩によって独占的にかいあげられていました。明治時代に入り「土佐典具帖紙」が考案され、土佐和紙は、全国1位の生産量となっていきます。

 

日高村にも昭和初期の最盛期には500軒を超える手漉き製紙が家内工業的に行われたようです。時代の波とともに昭和40年には工場のほとんどが閉鎖、その中でも昭和24年に10軒の漉き家が日高村日下の谷あいに集まり「輸出典具帖紙協働組合」を設立

1枚1枚シート状に漉いていては作業効率も悪く、手漉きの手技が機械漉きの技術に持ちこまれ昭和44年記念すべき機械1号機が組合の中の和紙会社から生まれました。

 

“カゲロウの羽”とも呼ばれ、良質の楮から作られる、透明でかつ粘り強さを兼ね備えたものが「土佐典具帖紙」です。0.03ミリの薄さは世界一。

 

日高村は、仁淀川もあり、水が豊富で山が迫った谷あいは寒いのでこの谷がいいと話してくれたのは和紙会社の鎮西社長、昔は楮も沢山作られ繊維を繋ぐのに山で芋も作っていた。

その根っこでとろみを加えていた、その名も「とろろあおい」と言うお芋だそうです。自然にあるものを組み合わせること等誰が思いついたのでしょう?すごいのは、日当たりの良い熱いところだといもの粘度が下がるので谷あいが良いとのこと、人間の都合と利便性を考えた社会とは違う、典具帖紙のために人が動くそんな社会を受け継いでいることが又素晴らしいと感激しました。

 

機械化によりロール紙となり、社会のニーズに合わせて商品開発も行いました。この半透明の紙がどこで使われているか調査したところ、文化財保存に使われていると知り、保存関係のところに「うちの和紙、興味あいりませんか?」と回って、今では国会図書館や国立公文書館で採用され、世界から見に来た興味のある人達に紹介してもらいルーブル美術館などにも使ってもらっているそうです。

面白かったのが、

「初めて冬のドイツのミューヘン図書館に営業に行ったとき、スーツケースに2個ギューギューに和紙を入れていったので重くて石畳の道を汗だくだくになって運んだ」

と笑って話してくれました。
今は、40か国の文化財保存に使われています。

社長の夢は

世界の公文書館で使ってもらえるのが目標で、紙と言う共通物質を通して世界の人と話ができたらとおっしゃっていました。直接行って話をして人と人のつながりが世界に広がっていくことだと感じました。「動かな変わらん」日高村の人でも知らないおはなしでした。

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