今夜は、私の所属するNPO法人に海外から研修のため21人の方々がいらっしゃったというお話です。 私たちのNPO法人の活動のテーマは「地域の困りごとを解決するコミュニティビジネスの開発と展開」です。地域…
少しずつ秋の気配が見え隠れする日高村です。今年は 雨の日も多かったです。
これだけ雨の日が多いと、“峠の坂を超えたら大雨”、“角を曲がれば降ってない”なんてことももう慣れっこになっちゃいました。洗濯物は、早めに取り入れ田舎ならではの「前の山から雨が来る」みたいな天気予報顔負けのそれぞれの“生活の知恵”が役立ちました
こういう“生活の知恵”。地域の高齢者の体験からくる知恵を受け継いできたものですが、私たちはそれをどれだけきちんと受け継いでいるでしょうか?
実は、先日「知のオリンピック」というイベントに参加しました。
この「知のオリンピック」は、色々な知恵を絞ってイノベーション、技術の革新を発表しあう場で今回の大会テーマは、「日本とインド、SDGs(えすでぃーじーず)における多様性と地域イノベーション」というものです。
難しく聞こえるかもしれませんが、要は、“日本とインドがそれぞれ持続可能な開発目標を掲げ、その中で多用性や技術革新をどう図っていくか”というものです。もちろんインドからも発表がありました。
そこに参加していたインドの若いチームの発表が心に残りました。
「日本は、高齢者が多くてうらやましい 高齢者はたくさんの経験からくる知恵を持っている。日本にはたくさんの知恵袋がある。」と話されていて、この考え方に「ハッ!!」としました。
私たちは高齢化社会をともすると暗くとらえすぎではないでしょうか?もちろん大変な時代が来ることはわかっているのですが、この若者の言葉のように、どうやって高齢者の知恵を生かす場所を作れるのか?
このところ、企業で高齢者の再雇用が進んできていますが、高齢者と良い関係を作れているのだろうかと考えると、私の周りではそんなことはあまりないようにも感じます。高齢者の尊厳が守られて必要とされる再雇用が図られているのか。そのように見えないことのほうが多いようにも思います。
この時間によくお話している私の母の知恵を私自身はどこまで受け継いでいるでしょうか。
例えば、草刈りの時の知恵があります。草を鎌(かま)で刈り取る時、刈った草が同じ方向に並んでいる刈り方なんて、習わないとわからないし、わかっても同じようにできないです。
どういうことか。刈り取った草が同じ方向を向いていたら束にして運びやすい。これって草刈りの先、刈り取った草を束にして運ぶということまで見据えた作業方法です。母は、次のことまで考えて動く事を80年前に父親から教えてもらったと言っていました。
母の家は 酪農家で昔のことですから鎌で草刈りしていたようです。小学校に上がると一家総出で草刈りをする。知恵を受け継いできたのだと思います。
今の社会は、どうなのでしょう?
高齢者の知恵を受け継ぎ生かして互いに尊敬しあえる社会なればと心から思います。
さて、もう一つのお話は、連続テレビ小説「らんまん」のお話です。もう今月で終わりますね。高知県越知町(おちちょう)の横倉山(よこぐらやま)でたくさんの植物採集をされたことなどが紹介されたからでしょう。今年の夏休みは牧野植物園や牧野博士の育った佐川町(さかわちょう)もとても観光客でにぎやかでした。まだまだ植物に興味を持つ人たちは減ることがないと思いますが。
さて皆さん 春の七草はご存じですねー!「七草がゆ」を食べて無病息災を祈る、あるいはお正月に食べ過ぎた胃の調子を整えるとなどと言われていますが。
じゃあ 「秋の七草」はご存じですか?
秋といえば、中秋(ちゅうしゅう)の名月。ススキとお団子で十五夜のお月見ですが、その時ススキと一緒に飾ると言われているものが秋の七草です。
由来は万葉集です。秋の季節感を感じながら楽しんだようです。
- ハギ
- オバナ
- クズ
- ナデシコ
- オミナエシ
- フジバカマ
- キキョウ
このうちフジバカマは、川沿いの草地に自生していたようですが、今は護岸工事などで少なくなっているようです。
牧野博士が聞いたら悲しむことでしょうね。
須磨さんは、この七草、名前だけでどんな形の花かおわかりになりますね。
2つ目の「オバナ」。これが実はススキのことだとは私は知らなかったです。
また4つ目の「ナデシコ」が万葉の時代から野に咲いていた花だったとは知らなかったです。
万太郎のように植物の由来や名前など調べれば調べるほど楽しいことにはまっていきます。
皆さんも牧野博士のように秋の七草を採取して十五夜の日にはお月様と一緒に楽しむといいですね。
ちなみに中秋の名月を楽しむ風習は 平安時代に貴族の間で始まり、江戸時代には庶民の間で、無事に稲を収穫できた喜びをわかち合う「収穫祭」のような意味合いで広まったといわれています。
秋の七草は、その花のどれもが落ち着いた色味で、優しさを感じますね。十五夜の日は、光り輝く月と団子、そして秋の七草で、どうぞステキなお月見をお楽しみください。###
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